労災保険部会、メリット制の存続で一致 給付決定情報の事業主提供は引き続き議論

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引用

厚生労働省は令和7年12月4日に、労働政策審議会労働条件分科会労災保険部会を開催しました。

会議では、労災保険料率を増減させる「メリット制」の在り方が主要な議題の一つとなりました。また、労災保険給付の支給決定事実などを事業主に情報提供する是非についても議論されました。

さらに、労働保険関連手続及び労災保険特別加入関連手続の電子申請の状況について、進捗が報告されました。

メリット制は存続へ 労災かくしへの懸念は残る

労災保険のメリット制について、会議では、一定の災害防止効果と、事業主間の保険料負担の公平性の観点から意義が認められるとの認識が共有されました。研究会の中間報告書も、制度を存続させ適切に運用することが適当であると結論づけています。

しかし、労働者代表委員からは、メリット制が労災かくしや、被災労働者への報復行為・不利益取扱いに繋がるという懸念が強く示されました,。メリット制の存続ありきではなく、その効果や労災かくしへの影響について詳細な分析を行い、制度の是非も含めた根源的な検討が必要であると主張されました,。

一方、使用者代表委員は、労災保険がリスクに見合う保険料を原則とする保険事業である以上、メリット制は今後も必要であると強調しました。メリット制が労災かくしを助長するという主張については、エビデンスが見当たらないとして、制度の適切な運用と存続を求めました,。

今後は、脳・心臓疾患や精神障害などの給付をメリット制の算定対象から除外すべきかなど、専門的な見地から引き続き議論を行う必要があります。

労災給付情報 提供の是非で労使対立

労災保険給付の支給決定または不支給決定の事実を、事業主に情報提供する課題は、労使間で意見が大きく対立しました。

使用者代表委員は、労災保険料を全額負担している立場から、災害の再発防止に必要な情報であり、労働者に通知される情報と同じ情報を同じタイミングで企業に通知すべきだと主張しました。また、事業主の手続き保障を実質的に確保するためにも、情報提供は不可欠であるとしています,。特に、業務起因性の判断が難しい精神障害などについて、監督署の判断理由を知らせる機会を設けるべきだとの意見も出ました。

これに対し、労働者代表委員は、情報提供には強く反対する姿勢を示しています。情報提供が行われると、事業主が保険料増額を懸念し、「将来の保険料が上がるのは労災認定されたせいだ」として、被災労働者や協力者へ不当な圧力をかけることが懸念されるためです。これは、労災申請の萎縮にもつながりかねないとして、限定的な情報であっても提供すべきではないとしています。災害防止は、情報提供の有無にかかわらず事業主の当然の責務であるとの見解です。

研究会中間報告書は、事業主が早期に災害防止に取り組む必要性、労基法の災害補償責任、および手続き保障の観点から、情報提供は適当であると結論付けました。ただし、病歴などの機微情報を含む個人情報の取り扱いには、十分な留意が必要であるとしています。

電子申請、労働保険で目標達成が視野に

労働保険関連手続のオンライン利用率は順調に増加しています。

労働保険の主要5手続について、令和8年度末までにオンライン利用率を30%に引き上げる目標が設定されています。令和7年度上期(暫定値)の利用率は29.5%となり、目標達成が目前に迫りました。このうち、「労働保険料の申告(継続)」では、令和7年度上期に30.6%の利用率を達成しました。

厚生労働省は、GビズIDの周知やチャットボットによるサポート体制の構築などを進めています。さらに、令和8年度の年度更新から、電子申請が義務化されている法人に対して申告書の送付を廃止し、電子申請の利用を一層促進する方針を明らかにしました。

労災保険特別加入関連手続においては、特別加入に関する変更届(中小事業主等及び一人親方等、海外派遣者)の利用率は令和7年度上期で目標値(50%)を上回りました,。一方で、特別加入の申請や給付基礎日額の変更申請については目標(20%)に達しておらず、引き続き利用促進が課題です。


主要な論点・合意事項・今後の検討方向と政策的な含意

論点・検討方向政策的な含意
労災保険メリット制の存続メリット制の維持により、事業主の災害防止努力のインセンティブが継続され、保険料負担の公平性確保が図られる,。
労災保険給付の支給決定事実の事業主への通知事業主が労災発生の事実を早期に把握しやすくなり、再発防止措置を講じる動きが加速する一方、被災労働者への不当な圧力防止策の検討が急務となる,,。
メリット制の算定基礎となった保険給付情報の提供事業主は自身の負担する労災保険料の増減根拠を知ることが可能となり、保険料認定決定における手続き的保障と透明性が高まる,,。
被災労働者の機微情報の取り扱いへの配慮情報提供の範囲について、病歴などセンシティブな情報に留意しつつ、個人情報保護との両立を図るための制度設計が求められる,,。
労働保険手続きにおける電子申請の利用促進行政手続きのデジタル化が加速し、特に一定規模以上の法人に対しては、電子申請への移行が進むことで、業務効率化が一層進む,。

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本記事は生成AI(NotebookLM)を使用して執筆しております。

 

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