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厚生労働省で開かれた「第35回厚生科学審議会がん登録部会」の模様をお伝えします。
今回の会議は、令和8年2月26日にオンラインで開催されました。
主なテーマは、医療DXの推進に伴う法改正や、全国がん登録の届出項目の見直しについてです。
がん登録データの利活用をさらに進めようという、非常に前向きで具体的な議論が展開されました。
それでは、今回の会議で話し合われた重要なポイントを3つに絞ってお伝えします。
まず一つ目の重要なポイントは、医療法等の一部を改正する法律の成立と、それに伴う医療DXの推進についてです。
この法律は令和7年12月に公布されたもので、医療情報の二次利用を大きく進める内容となっています。
これまで、がん登録などの公的データベースは、個人を特定できないように加工した「匿名化情報」として提供されてきました。
しかし、匿名化情報では長期の追跡や詳細な分析に限界があるという課題がありました。
今回の改正により、氏名などを削除して別のIDに置き換えた「仮名化情報」の利用が可能になります。
これにより、他の医療や介護のデータと連結して解析することが、よりスムーズに行えるようになります。
もちろん、個人情報の保護には万全を期すため、利用目的の公益性審査や、安全管理措置の徹底が求められます。
医療情報の二次利用の推進のため、厚生労働大臣が保有する医療・介護関係のデータベースの仮名化情報の利用・提供を可能とする。
(資料1 医療法等の一部を改正する法律の成立について(報告)<公開>.pdf, Page 2)
公的DBの仮名化情報の利用・提供を可能とし、他の仮名化情報や次世代医療基盤法の仮名加工医療情報との連結解析を可能とする。
(資料1 医療法等の一部を改正する法律の成立について(報告)<公開>.pdf, Page 3)
(政策的含意)
これにより、がん登録データとレセプト情報などを紐付けた高度な分析が可能になり、治療の実態把握や創薬研究の加速が期待されます。
二つ目は、全国がん登録における届出項目の追加についてです。
ここには大きな変更が二点あります。
一点目は、「UICC TNM分類」の導入です。
これまでのがん登録では、日本独自の「進展度」という分類が使われてきました。
しかし、国際的な比較や、より詳細な医学研究を行うためには、国際基準であるTNM分類が必要だという声が強まっていました。
今回の合意により、令和10年、つまり2028年の診断症例から、TNM分類が必須の届出項目として追加されることになりました。
二点目は、「死亡場所」の追加です。
がん患者さんがどこで最期を迎えられたかという情報は、在宅医療や緩和ケアの体制を考える上で非常に重要です。
こちらは、令和9年、2027年の診断症例から登録が始まる予定です。
現場の負担を考慮し、システムの改修や研修環境の整備も進められます。
令和10(2028)年診断症例から、がんの進行度としてUICC TNM分類を全国がん登録の届出項目として加えることとする。
(資料2 全国がん登録における届出項目等に係る変更について<公開>.pdf, Page 4)
令和9(2027)年診断症例から、全国がん登録において死亡場所の登録を開始することを想定して、死亡場所を全国がん登録の登録項目として加えることとする。
(資料2 全国がん登録における届出項目等に係る変更について<公開>.pdf, Page 5)
(政策的含意)
より詳細な病期ごとの生存率分析や終末期医療の質の評価が可能になる一方で、医療機関ではカルテ情報の整理や入力業務への対応準備が必要になります。
三つ目は、マニュアルの改訂とシステム不具合への対応完了についてです。
全国がん登録の情報の提供や利用に関するマニュアルが改訂され、令和7年度末を目途に新しい運用が始まります。
具体的には、内閣府の取り組みを受けて、申請書類などで旧氏の使用が可能になるほか、院内がん登録のルールとの整合性が図られます。
また、以前から続いていた全国がん登録システムの不具合について、対応作業が完了したとの報告がありました。
過去には集計結果の公表が遅れるなどの影響が出ていましたが、体制の見直しやシステムの改修が行われました。
これに伴い、延期されていた集計結果の公表も順次進み、今後は毎年1月頃に定期的に公表されるサイクルに戻る予定です。
データの信頼性を確保するための再発防止策も講じられています。
内閣府における旧氏使用の拡大推進に向けた取組を受けて、提供依頼申出文書等の氏名記載欄に関し、旧氏も使用可である旨を明記する。
(資料3 「全国がん登録 情報の提供マニュアル」等の改訂について<公開>.pdf, Page 2)
2026年 1月 2022年罹患数・率報告を約9か月遅れで公表 及び
2023年罹患数・率報告を以前より約3か月前倒しで公表 並びに
2016年生存率報告を公表し、不具合対応を完了した。
(資料4 全国がん登録システム不具合への対応作業の完了<公開>.pdf, Page 2)
(政策的含意)
データの信頼性が回復し、定期的な公表サイクルが確立されることで、最新のがん統計に基づいた迅速な政策立案や研究利用が促進されます。
今回の部会では、データの利活用を広げるための法整備と、質の高いデータを集めるための項目追加が大きな柱でした。
特にTNM分類の導入は、国際的な研究への貢献が期待できる一方で、現場の実務には大きな変化をもたらします。
令和10年の導入に向けて、システム改修や研修などの準備期間が設けられています。
医療機関の皆さんは、今後の詳細なスケジュールや運用ルールの決定に、引き続き注目していく必要があります。
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本記事は生成AI(NotebookLM)を使用して執筆しております。

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