厚生労働省、結核対策の転換点:高齢者・外国人重点化と学校健診の再考を議論

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令和8年1月26日、厚生労働省にて第14回厚生科学審議会結核部会が開催されました。
この会議では、結核発生の予防およびまん延防止に向けた新たな方向性が議論されました。

引用

特に、定期健康診断のあり方や日本版DOTS戦略の見直しに焦点が当てられています。
我が国が結核低まん延状態を迎える中で、より効果的かつ効率的な対策への転換が示唆されています。
今回の議論は、今後の結核対策の大きな転換点となる可能性を秘めています。

第14回厚生科学審議会結核部会
2026(令和8)年1月26日
(結核発生の予防及びまん延の防止の方向性について(定期健康診断等)資料1, Page 1)

主要な論点の一つは、定期健康診断の対象をよりリスクの高いグループに限定する方向性です。
現在の指針では、結核の早期発見とまん延防止のため、特定の集団に限定して効率的に健診を実施することが重要だとされています。
日本出生者においては、定期健康診断による結核発見が6.1%と少なく、医療機関での発見が88.0%を占めています。
特に80歳以上の高齢者では、定期健診での発見が5%に満たず、大部分が医療機関で発見されています。
これにより、限られたリソースを最も効果的な対象に集中させ、早期発見の効率化が図られる見込みです。

結核を取り巻く状況の変化により、現在、定期の健康診断によって結核患者が発見される割合は大幅に低下しており、定期の健康診断については、特定の集団に限定して効率的に実施することが重要である。
(結核発生の予防及びまん延の防止の方向性について(定期健康診断等)資料1, Page 4)

次に、外国出生者に対する結核対策の強化が重要な論点として挙げられています。
外国出生者の新規登録結核患者数が増加傾向にあることが示されました。
定期健康診断による発見割合は31.8%ですが、言語や文化の違い、経済的負担、在留資格の問題などが治療継続の課題となっています。
これに対応するため、令和7年3月からはフィリピンとネパール、同年5月からはベトナムからの入国者に対し、入国前結核スクリーニング制度が開始されます。
外国出生者に対する言語的・文化的障壁を乗り越えるための多角的な支援と、入国前スクリーニングの活用が、今後の対策の柱となるでしょう。

外国出生者における新規結核登録患者が増加傾向にあること、また入国前結核スクリーニングの効果の分析等を踏まえ、都道府県等は、高まん延国出身者等に対する結核対策について市町村が管轄する区域内における結核の発生の状況、定期の健康診断による結核患者の発見率その他の事情を勘案し医療機関への有症状受診や定期健康診断の受診勧奨等に関する具体的な方針を示してはどうか。
(結核発生の予防及びまん延の防止の方向性について(定期健康診断等)資料1, Page 17)

さらに、小中学校における定期健康診断のあり方も見直しの対象です。
小中学校における定期健康診断での結核患者発見数は極めて少なく、2024年には6歳から14歳でわずか2人でした。
また、2014年以降、小中学校での結核集団感染事例は報告されていません。
過去15年間で小児結核患者23人のうち、健康診断で発見されたのは2.9%に過ぎず、その87%が外国出生者でした。
この現状を踏まえ、小中学校における結核健診の実施頻度や内容が大きく見直される可能性があります。

小中学校における結核の集団発生件数の推移
年 2014 2015 2016 2017 2018 2019 2020 2021 2022 2023
集団発生件数 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0
(小中学校における定期健康診断の方向性について資料2, Page 5)

日本版DOTS戦略については、高い実施率が達成されているものの、課題への対応が求められています。
結核患者および潜在性結核感染症(LTBI)患者に対するDOTS実施率は、2023年には95%以上を達成しました。
これは、院内DOTSの実施やカンファレンスの普及、ICTツールの活用など、多岐にわたる取り組みの成果です。
しかし、外国出生患者への対応に苦慮する声も上がっており、多言語サービスやICT支援ツールの強化が求められています。
今後は、達成された高い実施率を維持しつつ、多様な背景を持つ患者、特に外国出生者への個別支援を強化することで、治療の完遂を一層確実にする方針です。

引き続き、日本版DOTS戦略を基本方針として、潜在性結核感染症の者も含めた全結核患者に対し、ひとりひとりの人権に配慮した患者中心の服薬支援を引き続き進めていってはどうか。
(日本版DOTS戦略の方向性について資料3, Page 11)

今回の会議で示された方向性は、日本の結核対策が新たなフェーズに入ったことを明確に示しています。
高齢者や外国出生者といったハイリスクグループへの集中的なアプローチが強化される一方で、効率性や費用対効果を考慮した健診体制への見直しが進められるでしょう。
今後は、これらの政策が現場でどのように具体化され、結核のまん延防止に貢献していくのか、その動向に注目が集まっています。
厚生労働省は、引き続き人権に配慮しつつ、効果的な結核対策を推進していくとしています。

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本記事は生成AI(NotebookLM)を使用して執筆しております。

 

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