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意識改革とガバナンス強化を柱に
厚生労働省の薬事審議会血液事業部会は、令和7年度第3回運営委員会を令和7年10月23日に開催しました。議題は、日本赤十字社(日赤)における血液事業で生じた事案に対する再発防止策が中心となりました。日赤は再発防止に向けた4つの柱を説明し、今後の取り組みについて議論が交わされました。
会議は、厚生労働省の共用第8会議室でWeb併用形式で行われました。出席委員は6名で、田野﨑隆二委員長が進行を務めました。
日赤血液事業本部は、事案に対する再発防止策として、「職員の意識改革」、「ガバナンスの強化」、「業務手順の一斉点検」、「委託業務契約の見直し」の4つの大きな課題に取り組んでいることを報告しました。
主要論点と政策的な含意
会議では、日赤が示した再発防止策を中心に、血液事業の安全性を高めるための具体的な措置とその実行について協議されました。
1.職員の意識改革と手順順守の徹底 日赤は、血液事業が国民の善意により成り立っていることを心に刻むよう、血液事業に携わる全職員に向けて本部長メッセージを配信しました。また、各業務手順の遵守徹底を指示し、緊急の全国血液センター所長会議も開催しています。 政策的な含意:血液事業を担う職員一人ひとりの使命感と責任感が再認識され、基本理念に基づき、現場での手順順守が徹底されることが期待されます。
2.厚生労働省への報告基準の明確化 輸血用血液製剤や原料血漿が廃棄または転用となった事例など、8項目について厚生労働省へ報告を要する事例に関する基準を策定しました。この基準は令和7年10月1日から適用されています。 政策的な含意:重大事案の行政への報告ルートが明確化し、関係法令(血液法や薬機法など)に基づいた監督体制が迅速に稼働する基盤が整備されます。
3.危機事象の公表基準の策定 輸血医療や安定供給に影響が生じた事例、または生じるおそれがある事例など、「厚生労働省へ報告を要する事例」のうち、公表が必要な事象に関する基準を策定しました。公表する事例については厚生労働省と協議した上で、原則として当該血液センターのホームページで速やかに公表する形としています。 政策的な含意:血液事業におけるリスク情報が国民に迅速かつ透明性をもって開示される仕組みが確立され、信頼回復につながります。
4.安全管理組織の恒常的な強化 血液事業における危機的事態について事前対策や再発防止のための検証等を統括して管理する「血液事業安全推進チーム」を発足させました。当面はチームとして活動し、令和8年度には常設の組織として設置される予定です。 政策的な含意:安全管理体制が一時的な対策で終わらず、恒久的な専門組織によって継続的にリスク管理と改善が進む仕組みが導入されます。
5.業務手順の総点検と委託業務監督の強化 血液の品質や搬送にかかわる業務手順を中心に一斉点検を実施し、マニュアルの不備や手順どおりの業務遂行状況を確認しています。また、原料血液の搬送業務など委託業務契約について、業者に対する監督責任を果たす内容に見直すこととしています。 政策的な含意:血液製剤の製造・供給過程における標準作業手順の統一化が進み、外部委託事業者を含めた血液事業全体のリスク管理体制が包括的に向上します。
委員からの意見と今後の検討方向
委員からは、日赤の再発防止策に対し、更なる改善を促す意見が出ました。
松下委員は、厚生労働省への報告基準について、ドナーの重大な健康被害など重要な事案には、再発防止策提出期限を定めるなど「重み付け」が必要ではないかと指摘しました。また、各血液センターが作成するマニュアルを事業本部が全て把握しきれていない現状を指摘し、組織的な体制整備を求めました。
三谷委員は、未知の事故を防ぐため、医療現場でいうヒヤリ・ハット事例をきちんと把握し、現場にフィードバックしていくことの重要性を指摘しました。日赤側は、インシデント登録システムでの情報吸い上げとフィードバック体制を整備中であると説明しました。
水上委員からは、報告することが悪いことではないという認識を共有し、些細なことでも報告を奨励すること、そしてマニュアルの調和を図り、逸脱管理や変更管理を行う品質管理部門の必要性が提言されました。
後藤委員は、危機事象の公表方法に関して、事案の重要性によってはホームページだけでなく、記者発表などにより、透明性を担保した公表を行うべきだと意見を述べました。
田野﨑委員長は、今後は輸血用血液製剤の不具合報告だけでなく、業務全体を対象に、安全体制を強化していくことを確認しました。
さらに田野﨑委員長は、血漿分画製剤を取り扱う企業などに対しても、同様の報告体制や仕組みが必要ではないかとの見解を示しました。これに対し、事務局は、分画メーカーなどに対しても、厚生労働省への報告基準を明確化する方向で検討を進める意向を表明しました。
田野﨑委員長は、日赤に対し、委員の意見を踏まえて引き続き厚生労働省と連携し再発防止策を確実に進めるよう要請し、今後の運営委員会で進捗報告を行うよう求めました。
次回の運営委員会の日程は、別途連絡される予定です。
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本記事は生成AI(NotebookLM)を使用して執筆しております。

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