(本記事は2023年6月にnoteにて執筆された記事です)
薬剤師で東大SPHに在学している越川翔太です。
数あるnoteの中から選んでくださりありがとうございます。
東大SPHに進学して1年(とちょっと)経った振り返りと変わったことについてまとめていきます。
1.経験したこと(大学院編)
卒業単位で必要な最低単位数は30単位(そのうち課題研究に6単位必要なので、実質授業では24単位)のうち、昨年度一年間で38単位を取得しました。何度かレポート課題の山に沈みそうになりながら(半分泣きながら)、なんとか乗り切りました。
春休みとはなんぞやというくらいの時期にこの記事をアップしておりますが・・・(遅筆ですみません)。
以下は履修(1科目だけ聴講)した科目です(東大SPHシラバスより作成)
・疫学研究と実践
・予防保健の実践と評価
・医学データの統計解析
・医学統計学演習
・臨床疫学
・臨床疫学・経済学演習
・保健医療経済学
・医療技術評価学演習
・がん疫学
・精神保健学Ⅰ
・健康教育学
・健康社会学
・社会と健康Ⅰ
・社会と健康Ⅱ
・産業保健の理論と実践
・医療情報システム学
・法医学・医事法学
・公共健康情報学(聴講)
・インターンシップ
・公共健康医学特論
・社会保障法政策
成績は2単位分だけBを取得してしまい、かなり落ち込んでしまいましたが、他はA・A+を取得できたため、ひとまずは及第点かなと思っています。
JASSO奨学金の返還免除を狙っているため、この成績がどう響くかは内心ドキドキしています。また、将来海外への留学を考えて、自身のGPAがどの程度なのか不安にはなります(GPAの計算方法がよくわからない)。
ひとまず一年間を乗り切った自分を褒めてあげようと思っています。
大学院生活2年目となっていますが、現在は授業は履修せず、日々のんびり過ごしています(研究はしないとですが)。
2.経験したこと(課外活動編)
①臨床薬剤師(22.05〜)
臨床薬剤師としては大学病院から調剤薬局に拠点を移し、調剤薬局でも働いていけるように修行を始めています。
そのご縁で雑誌の記事執筆のお仕事をいただいたり、学会のシンポジウムに登壇させていただいたり、地域薬剤師の活動に携わらせていただいたりと、幅広く活動をさせていただいております。
所属する薬局の薬剤師の先生方には感謝しかありません。いつもありがとうございます。
こちらはプライマリ・ケア連合学会を基盤に活動していこうと考えています。
②国立研究開発法人 国立成育医療研究センター インターンシップ→共同研究員(22.08〜)
東大SPHの単位を申請できるインターンシッププログラムを用いて、国立成育医療研究センター研究所政策科学部にインターンシップに行きました。
・成育こどもシンクタンク立ち上げの裏側のお話
・システマティック・レビューの方法論
・実践科学とは
・国立研究開発法人(ナショナルセンター)の社会的役割とは
充実したインターンシップとなりました。
特に「国立研究開発法人(ナショナルセンター)の社会的役割とは」は大きな収穫だと思います。大学とは違うんだなー、となんとなくでも掴めたのは大きいです。
素敵なご縁をいただき、現在も共同研究員として日々勉強させていただいております。今年はこの関係で公衆衛生学会に参加させていただく予定です。
以下の調査レポートを作成する際なども勉強させていただきました。
ご指導いただいている先生方には感謝しかありません。いつもありがとうございます。
③WKCサマースクール(22.09)
夏休みを利用してWHO神戸センターが主催したサマースクールに参加しました。ここでは、各大学(関西圏の学部生の方が多かったです)から参加者が集まりました。WHO職員とともに「国際的な健康課題を特定し、その解決策を提案する」という課題を与えられ、最後発表をするというものでした。
基本はオンラインによるリモートワークでしたが、神戸センターの内部見学ができる日があり、日帰りで神戸に行きました。他の参加者の方々との交流も楽しかったです。
国際的な視点というのはもちろんですが、WHOの社会的役割の片鱗を掴めたのではないかな、ということが1番の収穫です。
④東大五月祭にてSPH春サロンを開催(23.05)
SPHの学生有志として、東大五月祭の企画としてSPH春サロンを企画・運営に携わりました。
SPH春サロンは毎年春に開催されている人気企画です。
東大SPH同窓会の後援をいただき実現することができました。
私は企画責任者・当日司会を担当させていただきました。
東大SPHの先輩方にご登壇いただき、私の興味のある「Public Health研究」について語っていただきました。先輩方のご講演は私の興味のあるものばかりで幸せな時間でした(私が一番楽しんでいた自信があります)。
Public Healthが裾野の広い学問であることを改めて実感しましたし、魅力的であることも再確認しました。
当日は現地・オンライン参加合わせて100名を超える参加者の方々にご参加いただきました!
こんなに大きなイベントを実施したことは今までありませんでしたので、本当にいい経験になりました。
かなり負荷がかかる時期もありましたが、なんとか実現できてホッとしています。一人では絶対に成し遂げることができませんでした。
運営を支えてくださった東大SPHの同期の皆様、ご登壇いただきました先輩方、参加してくださった参加者の皆様、本当にありがとうございました。
3.SPHに進学して変わったと実感すること
人生の選択をする際に「どう選択をしていくのか?」が変わったように思います。今までは「ここに行くルートが一番正解だ」「この中で正解はどれだ?効率がよいのはどれだ?」と考えて、人生の選択をしていたように思えます。これは私が既定路線に則った(先駆者がいて、ある程度結果の予想がつく)人生を歩んできたことに起因すると思います。
SPHに身を置いてからは、「正解も不正解もない、先駆者も(そんなに)いない」「何をしても自由であり自己責任」という考えにシフトしてきています。そうした中で、「自分がどうしたいのか」「自分がしたいことを実現できるのはどこか」ということを重要視しているようです。
仕事に対する向き合い方も変わってきているように思えます。
以前の私は大企業志望でしたが、最近は私は一国一城の主を目指す方が性に合っているのかな・・・?と思い始めています。明らかにするために、今は好きなことをとことん突き詰めようと考えています。
毎日いろいろなことに頭を悩ましつつ(うつ状態になりつつ。笑)、行動もしつつ、ひとまずMPH課程を修了できるように、そしてPh.D課程に進学できるように頑張っていこうと思います。
最後まで読んでくださりありがとうございました。
ご質問などございましたらTwitter経由でご連絡いただけますと幸いです。
越川 翔太
筆者
越川 翔太(こしかわ しょうた)
都内私大薬学部卒(6年制)を卒業後、都内大学病院で病院薬剤師に3年間従事。
その後東大SPHに進学中。都内調剤薬局にて修行も同時に行なっている。
キャリアについていつも悩んでいるが、将来について考えるのが好き。
「越川 翔太」は大好きな祖父からもらって名乗っているペンネーム。
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