#1_代官山を散歩して心の声を聞いた話

散歩研究

要約
 代官山付近を散歩していて気がついた魅力、そしてその魅力について考察してみました。
 代官山付近の魅力とは以下であると考えます。
  1.高級感に微かな異国情緒的スパイスによるアクセント
  2.派手な装飾ではなく、よく見ないと気がつかないような細部へのこだわり
  3.盛り上がって騒ぐというより、落ち着いて「話す」空気感
 心の余白に気がつくような、そんな空間を味わいたい時に行きたい街でした。

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はじめに
 東京都の代官山付近を散歩してきました。おしゃれな雰囲気として有名な代官山を実際に散歩してみて、落ち着きと余白を感じることが出来たのでまとめました。

1.高級感に微かな異国情緒的スパイスによるアクセント
 代官山付近を散歩していると、街全体に高級感が纏っているように感じます。高級感といっても様々ありますが、代官山のそれは祖父から受け継いだ木の本棚のような高級感です。決して新しい建物ばかりでなく、かと言ってとても古いわけではありませんが、丁寧に手入れされているという表現がしっくりくる街だと思います。この高級感に異国情緒的なスパイスが加わり、飽きがこない風景が続いています。異国情緒の元は各国大使館の存在です。各国の大使館が数多く存在する代官山付近は、普段あまり意識しない国の香りがささやかに、でもはっきりとそこにあります。
 代官山付近に大使館が密集している理由は、日本が開国した際に寺社や大名屋敷の跡地を利用したことや、同じエリアに密集していた方が警備しやすかったことなどが理由のようです。歴史的事実がその街の雰囲気を形作っている事実に気がつき、おもしろいです。

2.派手な装飾ではなく、よく見ないと気がつかないような細部へのこだわり
 代官山付近を散歩していると、自然が多く派手な看板や装飾物が少ないことに気が付きます。目が疲れにくいと感じていましたが、その理由に気づくまでには時間がかかりました(正確には別の繁華街を歩いていて気がつきました)。
 看板や装飾物が全くないわけではありません。ちゃんと看板もありますし、装飾物もあります。シンプルであったり、色とりどりではないというところに、この地域らしさが凝縮しているように感じます。そしてこの地域らしさが愛される所以なのかもしれません。
 全国に複数の店舗がある蔦屋書店もこの土地の空気感が似合っていて私は好きです(蔦屋書店への愛はPodCastにて配信している「てくてく放送部第1回_旧山手通り」の回で語っておりますのでそちらも是非)。蔦屋書店だけでなくパティスリーやセレクトショップ、レストランもそれぞれ控えめな、けれどもこだわった装飾が施されており、その集合体がこの地域の空気感を作り出しています。何度歩いても新しい発見がありそうです。

3.盛り上がって「騒ぐ」というより、落ち着いて「話す」空気感
 代官山付近を散歩していると、無意識に声のトーンやボリューム、そして心が落ち着いてくることに気が付きます。周囲を見渡しても道ゆく人々は皆そうしています。住宅がすぐ近くにあることや街全体の落ち着いた空気感がそうさせているのかもしれません。自然とゆっくり、けれども心地よい心持ちになってきます。私はこういう心持ちの時に幸福を感じる人種です。
 コーヒーや紅茶を片手に本を読むなど控えめに言って最高ですし、おしゃれなカフェで仲の良い人とのんびり語り合うなどもいいですね。蔦屋書店では「ファミマ!!」がありますので、コンビニコーヒーでもホッと一息つけますよ。自分の心の余裕を取り戻したり、頭の中を空にする時間に浸るのにもってこいの空気感がある地域です。

おわりに
 今回は代官山を散歩して感じた魅力とその魅力の理由について考察しました。落ち着いた時間を過ごすのにもってこいの場所です。是非足を運んでみてください。

行き方
【最寄駅】東急東横線 代官山駅

著者
部長(ぶちょう)
 東京大学の大学院生
 最近考えていることは「健康ってなんだろう?」
 好きなものは散歩と読書と、ときどき写真
 やわらかであたたかい言葉を紡げるようになることが目標
 物を書いて生きていきたい

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