雨の日の便箋 #009

雨の日の便箋

 私には、2歳下の弟がいる。年下だと思ったことが1度もない。小さい頃、よく2人で遊んだ。家族からは歳の違う双子と言われるほどだった。2人にしかわからない言葉を作ったりした。今も弟は覚えているのだろうか。

 昔から、知らないことや私には難しいことを聞けば、なんでも教えてくれた。決してそれをひけらかさず、馬鹿にすることもなく。奥ゆかしくも、探究心の強い弟を尊敬している。口数の少ない弟だが、興味のあることは時間を忘れて話してくれる。そこが面白い。

 私の姉は、私に対してしっかりと姉であるが、私が弟に対して1度でも姉らしい時はあっただろうか。そっけなく「あるんちゃう」と言われそうだ。私に対して塩対応、いや粗塩、いや岩塩のようなあしらいだが、それでいい。それこそが私の弟である。

てくてく通信 2025年6月11日号掲載







てくてく放送部の無料メルマガ「てくてく通信」では、
ゆうこりんの連載エッセイ「雨の日の便箋」の最新記事をいちはやくお届けしています!
是非ご登録をお願いいたします。

登録フォーム


☞メルマガ登録
 メールアドレスを入力してお申込みください。

筆者 

名前:ゆうこりん
職業:事務員
MBTI:INFP-T(仲介者)
SNS:X(どこでもドラ)
   インスタグラム

コメント

タイトルとURLをコピーしました