雨の日の便箋 #005

雨の日の便箋

 私は、人が何かを信じたり、推したりすることに対して、格段の興味がある。実は22歳の時に、職場のお客様から声を掛けられ、知らない宗教の現場に連れて行かれたことがある。当時の私には悩みが沢山あり、きっと何かをしでかしそうな雰囲気を纏っていたのだ。救ってあげたいと言われた。少しの警戒心と好奇心を、片方ずつポケットに仕舞い、真面目に着いて行った。大きな建物の中に、多くの人が入って行くのが見えた。お話や歌を聞いたが、私の心が揺さぶられることはなかった。

 私には、心の拠り所となる趣味があり、それを信じる自分が好きだ。きっと宗教の信仰も、強く信じてきた自分をも信じているのではないか。信じる自分がいるから、自分という輪郭が保たれるのではないだろうか。

てくてく通信 2025年5月21日号掲載







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筆者 

名前:ゆうこりん
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