今という時は、煙が立ち昇っては消えていくように、過去になる。高二の授業中、過呼吸になった。手足が痺れ、どんどん視界が狭まっていった。それから、授業中や電車で発作が来て、居ても立っても居られないことが増えた。なぜだろう、人が全員漏れなく敵に見えた。頑張ろうとしても頑張れない自分を責めた。本当は、優しい人ばかりだった。敵とは、辛い事以外何も見えなくなっていた私、1人だけだった。今は全員に感謝している。毎朝メールをくれた親友、当時を過ごした自分自身にも。そして、もらってきた優しさの塊を今も大切に想っている。
今、伝えておきたい。いつでも私たちは前に進んでいると。怖がらなくてもいい。過去を見るということは、もう進んでいる。
てくてく通信 2025年5月7日号掲載

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