私は大学院生なので研究室に所属して研究を行っている。その中で、「実生活にも役立つな」という発見をしたので備忘録をかねてまとめておく。それは「自分が認識できる話の抽象レベルには限界がある」ということである。人は抽象と具体をいったりきたりしながら物事を考え認識している(と思う)。私の場合、ある一定程度の抽象レベルに達すると話し手の意図していることが話し手の認識通りに理解することができないことがわかった。
自分が精通している分野であれば脳内で勝手に具体化して理解しようと試みるが、あまり知らない分野だとその機能は働かない。最悪なのは抽象レベルが高いまま、わかった気になることである。これは気を抜いていると結構落ち入る現象で、注意した方がよい。
そんなときは話し手に聞いてみることが大切だ。その時には自分なりに具体化して、「○○について、それってこういうことですか?」と聞いてみると話し手にも通じやすいし、理解しやすい。ということを私は30歳になってようやく学んだ。学生は授業や研究で、社会人なら仕事や勉強会で(それなりに)役立つ方法だと思う。ぜひ使ってみてください。
てくてく通信2025年4月3日配信号掲載

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著者 部長(ぶちょう)
東大院生。ときどき薬剤師。
忙しい日常にホッと一息を作り出せると幸せ。
好きなことは散歩・読書・地図を眺めること。
やわらかであたたかい言葉を紡げるようになりたい。
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